鑑定書・鑑別書の見方

宝石の検査報告には、その石が天然のものであるのか、
合成・模造などいわゆる偽物(にせもの)であるか判断する「鑑別書」と天然のダイヤモンドだけに付き、カラット(重量)・カラー(色)・クラリティー(内包物)・カット(形)の4Cの表記がされている「鑑定書」の二種類があります。

鑑別書

鑑別書 その石が天然のものなのかニセモノなのかを記載したもの
※カラーストーン(色石)・ダイヤモンドに発行されます。

鑑定書

天然のダイヤモンであることに加え
4C(品質)が記載されたもの
※ダイヤモンドだけに発行されます。

鑑定書(ダイヤモンド・グレーディング・レポート )について

鑑定書がついているダイヤモンドは天然である証拠で、
その他に、カラット(重量)・カラー(色)・クラリティー(内包物)・カット(形)の4Cの表記がされています。
鑑定書とは、天然ダイヤモンドに限り、
その品質(グレード)・・・カラット(重さ)・カラー(色)・クラリティー(内包物=ギズ)・カット(形と仕上げ)を評価して表示してある報告書のことです。
ダイヤモンドの評価は世界的にほぼ統一されていて1931年アメリカで設立された
GIA(アメリカ宝石協会)の提唱する4C「英語の頭文字Cを取って」が基準になっています。
日本では一般に鑑定書と呼ばれていますが、正式には”ダイヤモンドグレーディングレポート”と言い通常1個の石に対してのみ鑑定・評価されます。メレダイヤなど複数石には余り付きません。
ちなみに、ダイヤモンドグレーディングレポートには、グレード用語以外の品質を表す言葉や価格は記載されません。

鑑別書について

鑑別書には、宝石を科学的に分析・検査して、宝石の種類をはじめ、
その成因、人為的処理が施されているか等が記載されます。
もっとも大事な箇所は鑑別結果で、他の検査項目は鑑別結果を引き出すための過程を述べたものです。
平たく言うと、「その宝石は○○で、本物か偽物か」を検査した結果を書いてるのです。
なお、品質を意味する表現、宝石の価格、産地は鑑別書には記載されないことになっています。
記載内容は
■「鑑別結果」
■「透明度と色」…検査石の透明度(透明、半透明、不透明)と色相を記載します。
■「重量(カラット)」…宝石の重量は、通常カラット(略字ではct)で表示されます。1ct=0.2gです。
重量の後に”(刻印)”とかかれている物は、リング等製品に入っている重量の刻印です。
その他、この項目には貴金属品位(Pt900など)が記載されることもあります。
■「寸法」…1/100mmまで測定した「縦・横・深さ」の寸法が記載しています。
製品の形態によっては測定が出来ないため、省略している場合もあります。
■「屈折率」…光が空気中から宝石に入るときに、その境界で起きる屈折の度合いのことで、宝石の種類によって固有の値を持っています。
■「比重」…比重とは物質の空気中の重量と同体積の水の重量との割合です。
宝石はその種類によって固有の比重値を持っています。製品の場合は宝石の比重測定は出来ません。
■「偏光性」…光が宝石に入り屈折をする際、内部で2本にわかれて屈折して進むものがあります。
この現象を複屈折性、1本のまま宝石の中を進むものを単屈折性と呼びます。
この特性は宝石の種類によって決まっています。
■「多色性」…複屈折性の有色の宝石を見たときに、方向によって色が違って見えることがあります。
この性質を多色性と呼び、宝石の種類によって色の見え方が異なります。
■「蛍光性」…宝石などの物質に紫外線を当てると、
これを吸収してその宝石特有の人間の目に見える色の光に変化して発散されることがあります。
この性質を蛍光性と呼び、宝石の種類によって蛍光性は異なります。
■「分光性」…一見同じ色のように見えても宝石の種類によってその色がついている原因は違うものです。
この検査は宝石に光を当て、そこから返ってくる光や透過してくる光を各波長に分解して、検査する宝石の特徴的な光の吸収を調べています。
■「拡大検査」…宝石用実体顕微鏡を用い、数十倍に拡大した状態で宝石内部を検査し、天然特徴やその石特有の特徴を調べています。
などの検査結果が記載されます。

エンハンスメント

宝石の種類によっては、カット、研磨加工以外に、
その宝石が有する潜在的な美しさを引き出す目的で人的手段が加えられることがあります。これをエンハンスメントと呼びます。
どんな宝石でもエンハンスメントで美しくなるのではなく、その宝石の生まれ持った因子で決定され、宝石の色や外観を改良する効果が異なるのです。
エンハンスメントは、古代からある種の宝石に対してはごく当たり前に施されていたもので、商習慣では「天然」として取引されてきました。
しかし今日では、情報公開は世界的な潮流であり、日本でも1996年から宝飾業界のコンセンサスを得てエンハンスメントの情報が公開されています。

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