平素より株式会社セルビーをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
10月28日、(株)セルビーでは、デジタルカメラで撮影した宝飾品画像を、AIによってネット通販で販売するのに必要な品質に自動補正するサービス「AIPHOTEC(アイフォテック)」をリリースいたしましたので、皆様にご報告申し上げます。
当社が、2020年1月のIJTと8月のIJKにおいて宝飾企業様向けに行なったアンケート調査では、74社中56社(75.7%)が、早期にデジタル技術を活用した経営(デジタル・トランスフォーメーション)にシフトしていく必要があるとご回答をいただきました。さらにその56社のうち49社は、デジタル化を推進する上で最大の障害は「画像のデータ化」であると回答していらっしゃいます。
デジタルカメラの性能は日進月歩で向上していますが、宝石の色合いや輝き、透明度などの質感を再現するのは容易ではありません。画像が実物よりも美しすぎるとお客様からのクレームや返品のもとになり、実物より画像が劣ると販売に至りません。あくまでも実物に近い画像を提供することが重要なのです。
ネット通販に参入する宝飾企業は、まず数十万円から百数十万円かけて専用の撮影スタジオや高スペックのデジタル一眼レフカメラ、画像補正ソフトウェアなどの機材を準備し、それらを使いこなせるカメラマンやオペレーターを雇用し、教育していく必要があります。そして機材や人材やノウハウ等が一通り揃っても、現物の持つ質感へ画像を近づけるために、1商品当り30分近く(当社測定値)の時間を要してしまいます。
これでは宝飾企業の経営者が、「生産性が低すぎて、デジタル化へ舵を切るのは難しい。」と考えるのは当然です。画像データの作成は、ジュエリービジネスのデジタル化を推進する上で「ゲートウェイ(入り口)」に位置する大切な工程です。実物に近い画像データを効率よく作成できなければ、デジタルトランスフォーメーションを推進していくことはできません。
そこでセルビーでは、「特別なノウハウや機材や人材を必要とせず、僅かな時間とコストで、実物に近いデジタル画像が生成できる技術」の開発に取り組んできました。
そして試行錯誤の末、つくりあげたのが「AIPHOTEC」です。
以下にAIPHOTECの利用方法を簡単にまとめます。
今回リリースするのは、AIPHOTECのVer.1です。
今後、ご利用いただいた皆さまからのご意見を参考に、学習データの生成とインプットを逐次進めると同時に、AIモジュールの動作アルゴリズムの改修等を行ないながら、より精度が高く、かつ使いやすいサービスとして育てていく所存です。
どうぞAIPHOTECを皆様のジュエリービジネスデジタル化推進の一助としてご利用くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
2020年10月28日
株式会社セルビー 代表取締役 松谷稔哉